「出航」

本日はプロ3名がドジった話。昨日息子にカメラのレンズを買ってくる様に頼んだ。頼んだレンズは、ニコンのフルサイズ用の28〜300ミリ。
今朝、早速仕事に使おうと新品のレンズをカメラに装着したら何か違う。ファインダー内にデジタルサイズの枠が出ている。何と息子が買って来たレンズは、フルサイズ用ではなくデジタルサイズ用のものだったのである。
そのことに、買って来た息子も、売った店員も、昨夜そのレンズを確認していた鉄人も全く気がつかなかったのである。
3名ともその道のプロである。レンズの売買で種類を間違えるはずが無い。安いものならともかく、レンズはそれなりの値段がする。慎重になって当たり前。ありえない話だ。でも現実に間違えたのだ。
息子は注文の内容を間違えてはいない。間違えたのは店員である。でも普通確認するだろう。息子は確認していた
。だが確認したのは試し用のデモ機だったのである。
購入する新品のレンズは箱の中に入っている。商品名が違うので箱に書いてある文字を読めば間違っているのが分かるのだが、店員が間違えるはずがないと信じ込んでいるから特に調べなかったらしい。
鉄人も然り。プロカメラマンの息子が買って来たものだから間違えているなんて思いもしない。息子が箱からレンズを取り出している様子をチラッと見ただけで終わりである。
普通レンズを見たら流石に間違いに気づきそうなものであるが。ましてや鉄人が注文したレンズは、既に一本息子が持っているのである。でも全然気がつかない。そして今朝、ファインダーを覗いてみて初めて間違えていることに気がついたという訳なのだ。
油断である。カメラマンだからレンズの購入は一般人より多いだろう。カメラ店の店員はそれこそ年中カメラやレンズを売っているはずである。誰も間違わないと思っているのだ。
伏線はあった。実は店員は新人だったらしい。鉄人は普段撮影機材を購入する場合、窓口をひとりの店員に決めている。その方が責任の所在やサービス、情報の入手に都合が良いのだ。でも間が悪く休んでいた様だ。それでも鉄人なら頼むときはベテラン店員を選ぶ。新人なら多分若者である。息子は若い者同士話し安かったのかもしれない
。
人間は間違いをする動物である。多分他の動物より多い。年がら年中写真を撮っている鉄人でも仕事上のミスはある。間違った店員に対して責任を問うのは簡単である。しかし確認を怠ったこちら側にも非はある。レンズが無くて困るのは鉄人なのだ。
困らない為には、大丈夫だと思っていても確認作業を怠らないことに尽きる。その一手間が自分も相手も助かることになるのだから。