2009年12月16日

愚痴話。

Photo 雪上のひとひら
setujyounohitohira.jpg

今日スタジオに友人が遊びに来てました。この友人、職業は鉄人と同じカメラマン。ただ分野は違います。 
 
久しぶりの訪問なので、積もる話しもあり、長々と三時間ぐらいおしゃべりをしていたでしょうか。

彼は鉄人より七歳下で、写真の腕はピカイチ。その分野の写真を撮らせたら、全国でもトップクラスの実力でしょう。撮影は早いし丁寧。画像処理のレベルも群を抜いています。常に研究熱心ですし妥協を許しません。

同業として非常に尊敬しています。そんな素晴らしい能力の彼ですが、最近仕事がなかなか成立しないとこぼします。

彼はそれだけの仕事をするので、ギャラはそんなに安くない。手間から考えれば妥当な金額なのですが、仕事の出来ではなく、ただ見積もりが安いだけの業者に仕事を持っていかれると嘆きます。

またその業界自体が大変な不況。仕事の数も相当減少しているそうで、彼の話しも自然とその業界の愚痴話になってきます。

それは政治の愚痴や経済の愚痴にまで広がり、グチグチと愚痴のオンパレードです。気持は非常に分るんですね。彼は頭脳明晰な男ですから、彼の話しには説得力がある。当たっているんです、言っていることが。

話したら気持がいくらかスッキリしたらしく、頃合いを見て帰っていきました。

その後姿を見送りながら「彼も大変なんだなあ」と嘆息。おっと人ごとではないぞと、自分を振り返りました。

ものごと対して善いとか悪いとか自分なりに判断します。それは当たっていることもあれば、当たっていないこともあるかもしれない。

ただ自分の周りで起こっているものごとは、「現実」なんです。ただ「現実」という「現象」が、厳然とそこにある。善悪関係なく。逃げられないんです。

善悪と言っても自分にとって不都合かどうかが問題になってきます。例えば昨今の大不況、多くの人にとっては悪い現象ですが、その不況を逆手に取って急成長している企業やお店もある訳です。

その企業やお店にとっては不況は善いことになります。ただ絶対数が少ないだけ。

逆に好景気の時に潰れる企業も当然あります。自己責任なんですね。今の状況が自分にとって不都合な状態なら、世間や政治を愚痴る前にやるべきことが沢山ある訳です。

「人間死にたくないから生きている」訳ですから、生き抜く為には何かやらなきゃいけない。「現実」を見据えなければならない。

政治は国民の選挙で選ばれた民主党に今は任せるしかない。ダメならこれからの選挙で違う党を選択するか、自分で立候補するしかないんです。

愚痴や批判をしている時間があれば、目の前の何か自分にとって建設的なことを考えたり実行したりする。三時間あれば本が一冊読めますし、お得意さんに顔を出すことも出来ます。

初期仏教的に言えば、「生きるということは、行動をする」ということでもあります。アクションを起こすしかない。下手な鉄砲数打ちゃ当たるかもしれない。当たんないかもしれないけど、なんだかんだやってみるしかないんです。

おシャカさまは、静かに座っているイメージがありますけど、いろんなことの実践者でした。とりあえずやってみる。悟りを開くまでの六年間の苦行荒行。おシャカさま自ら、自分の行は人類史上最も過酷な修行であると公言しておられました。

やってみたから分ったんです。苦行や荒行が必要がないということが。

愚痴を言っている間は何もものごとが進みません。結局は無駄話になってしまう。この無駄話。仏教では十の悪いこと、「十悪」の中にちゃんと入っています。「綺語」と言います。

おシャカさまが生きておられた二千六百年前も、同じようなことをしていたんですねえ。

鉄人も愚痴はそんなに言いませんが、無駄話は多い。(苦笑)気を付けたいものです。
posted by masa at 00:20| Comment(2) | TrackBack(0) | 仏教夜話
この記事へのコメント
長時間よく聞いてあげましたね。えらい!私には
むりですなあ〜腕がいいのに仕事が無いのはプライドの高い人に多いですよ。だいたい
謙虚さがない。不景気な今、日頃の人間関係が影響してくるのではないでしょうか。

Posted by いそはち at 2009年12月16日 09:48
いそはち様 いらっしゃいませ。

何時もコメント有り難うございます。

いそはち様のご慧眼、流石です。

仰る通りで、彼は非常にプライドが高い。確かにそのことは影響しているようです。

いそはち様のコメントは、短い文章の中にも、常に核心を突いた内容です。鉄人の稚拙なブログに答えをいただいているようで、本当に感謝しております。

彼の名誉の為にちょっと補足を。まあ愚痴っぽくプライドが高い人間ではありますが、また真面目で優しい人間でもあります。彼に学ぶところは沢山あります。鉄人にも短所はいくらでもある。

そこら辺を適当にスルーしながら付き合うことも、必要なのかもしれませんね。
Posted by 鉄人 at 2009年12月16日 11:31
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