2009年08月15日

修行はつらいよ 第7話 <恐怖の盆帰り> 

Photo 命あふれる
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かみさんの田舎は大崎上島という瀬戸内海の島です。昨日から盆帰りしていました。かみさんの実家は海からほど近い岡の上にあり、南向きの周りをみかん畑に囲まれた、とても静かで良いところです。 
 
毎年盆や正月には必ず家族で帰省します。海の幸山の幸も美味しく本当に素晴らしい田舎なのです。

ある一点を除いては・・・。ある一点とは・・・。

実はムカデがやたら多いんです。夏場帰省したら必ず出ます。待っていたかのように。

ムカデが好きな人はいないと思いますが、もちろん鉄人も大の苦手。小さい頃ムカデに噛まれたことがあるので、トラウマになっているのです。

昨夜はムカデに備えて万全の準備をしました。まず一番ムカデが来ないような部屋を寝室に選びます。次にムカデが侵入しないように、ムカデ用の殺虫剤を部屋の四方に十分に撒きます。後は寝具の隅々を入念に確認して寝ることにしました。これで安心。

そして床に着くこと一分。かみさんが突然奇声を発したのです。

「ムッ、ムカデ〜ッ!!」

鉄人びっくり箱の中身のような早さで飛び起き、

「ど、どこ、どこだ!?」

「まーさんの布団の上!!」ちなみに鉄人、かみさんにまーさんと呼ばれています。母親にはまーちゃんです。今年五十二歳。

いました!いました!!あの一寸ムカデと言われている小さいムカデ。小さいけど噛まれるとそれなりに痛いし、形はまごうことなきムカデの姿。やはりトラウマなのか背中に戦慄が。

「殺虫剤!!殺虫剤!!」鉄人は慌ててかみさんに指示します。

かみさん、「まーさんの枕元にあるしゃない!」確かに枕元にはムカデ用の殺虫剤が。

で、どうしたか。

何と鉄人はその殺虫剤をかみさんに手渡したのです。

なぜか。鉄人は一応修行の身、「生き物を殺してはいけません」というおシャカさまの厳しい戒めを思い出したのです。ヒキョーですよね。

そしてかみさんに「すぐムカデを殺せ!!すぐに!!」と命令!

・・・は、していないんです。ただ殺虫剤を手渡しただけ。

実は仏教では他人にも「生き物を殺す」ということを薦めてはいけないんですね。だから口では言わず、相手の判断に任せた、という訳。もうメチャメチャヒッキョー者な鉄人。

かみさん、プロのスナイパーのごとく、冷静にターゲットに向かって殺虫剤を噴射していました。

今のところこれが限界。ホント修行はつらいよ。です。

ムカデは必ず対でいるといいます。一匹いたということは、もう一匹近くの何処かにいるわけです。

すでに恐怖は植え付けられています。復讐の恐怖が・・・。

カサカサッっと音がする度、鉄人びっくり箱。跳ね起きるやいなや布団をパタパタ裏表。カサッ、ビヨーン、パタパタ。カサッ、ビョーン、パタパタ。

ここから鉄人の眠れない長い長い夜は始まったのでありました。
posted by masa at 20:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 修行はつらいよ
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