2008年11月22日

旅に病んで 夢は枯野を かけ巡る。

冬の向日葵
冬の向日葵.jpg

この句は芭蕉の絶句です。辞世の句は死をもうすぐ迎える本人が、その死を意識して書かれますが、絶句は本人は死を特には意識していないのにその句を書いた直後たまたま死んじゃった、という点が多少異なります。 
 
芭蕉は旅の途中で大阪で死んでいて、いわゆる客死という形の最期を遂げていますが、この句はまさにその旅を詠った句ですね。今日この句を取り上げたのは鉄人の今の心境に多少近いものがあったからです。

最近ブログが途切れがちになっていますが、相変わらず座骨神経痛が出ていて椅子に座るのが困難な状態です。歩くのはまあ大丈夫なのですが、走れません。半年前まで一日10km走っていた人間が足が痛くて走れない。残念と同時に肉体は自分のものではない、という思いを深くしこの句を思い出した次第。

芭蕉は旅に多く出ていますので、若い頃は健脚だったと思います。また美しい大自然に触れ、その素晴らしい感受性で名句を数多く残しているのはご存知の通りです。その彼が病気になり歩けなくなった。そんな自分の人生を振り返って作った句が、

旅に病んで 夢は枯野を かけ巡る

という名句です。

どんな健康な人間でもいずれ走れなくなり歩けなくなります。残念なことですが、自然の摂理として仕方のないことです。

ここで仏教が面白いのは、お釈迦様の肉体に対する考え方です。お釈迦様が説くには、肉体というものはいずれ痛み滅びていくものだから、あまり固執するな、それよりこころを磨けと言っています。考えてもればこころは年を取らないし、何時でも枯れ野をかけ巡ることが出来るし、宇宙の彼方にも一瞬で行ける。鉄人も肉体は最近少々痛んできましたが、こころの方はいたって健康。森羅万象、ありとあらゆるものに興味津々です。

次回は鉄人のお粗末な俳句でも登場させてみようかと目論んでいます。
posted by masa at 16:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 俳句を撮る
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