2014年10月21日

母とのその後。

「地蔵仏」

DSC_4235.JPG

ついにかみさんが匙を投げた。母に対してである。かみさんは冷静で優しい人間なのだが、そのかみさんをしても鉄人の母は手に負えない人物の様である。

鉄人と息子たちはとっくに匙を投げていたのだが、かみさんだけは辛抱強く母の世話をしていた。だが限界に来たみたいで、今日初めて母に対して啖呵を切ったらしい。

かみさんが啖呵を切ったのは、つき合い始めてから一度も無かった。そのかみさんが啖呵を切ったのである。相当腹に据えかねることを母に言われたのだろう。

来るところまで来た感じである。で、これからどうすれば良いのかを考えてみた。親子だろうが肉親だろうが、合わないものは合わない。

こちらもストレスが溜まるが相手も溜まっているはずである。この上手くいかない原因は何処にあるのかと考えてみれば、母は集団生活には向かない人間だという結論が出た。

孤独と引き換えに自由気ままに生きてきた人間を、鉄人家族という集団の中に入れ、鉄人家族のルールに従わせるのは基本的に無理なのだ。

掃除はしない、風呂は嫌い、話は聞かない、食事は自分が食べたい時に勝手に摂る。今までこれらのことを、我が家のルールに従わせようといちいち注意をしてきた。

しかしまったく直らない。鉄人は注意しても無駄だと悟ったのである。母は自分自身のルールでこれまで生きてきたのだ。掃除をしないのも、風呂に入らないのも、好きな時に食事をするのも、それが自分にとって都合が良いからやってきたことなのである。

鉄人家族のルールに従わせるのは、母にとっては不都合であり苦痛以外のなにものでもない。そして我が家のルールに従わない母を面倒見る我々も、苦痛以外のなにものでもないのである。

そこで母を好きにさせることにした。掃除はご自由に、汚くても知りません。風呂も誘いません。入りたかったらどうぞ。食事も食べたい時には声をかけてください。と、こちらの都合で世話を焼かないことにした。

その代わり、母の部屋のドアは閉める。匂いが我々のところに来ては困るからだ。こちらも客商売をしているからである。ミーちゃんも我々が家にいる時以外は母の部屋から出さない。放っておくと悪戯が過ぎるからだ。

要するにひとつの屋根の下に世帯がふたつある、いわゆる二世帯住宅にしたのである。食事は母が望めばかみさんが作ってくれる。洗濯物も出せばかみさんがやってくれる。二世帯と言っても玄関がふたつある訳でもない簡易的なものだから、母の様子は分かる。

母は孤独を感じてるだろう。不満もあるだろう。でも引き換えに無くしかけていた自由はある程度取り戻せるはずである。

元々母は幼い頃の孫を可愛がっていた訳ではなし、かみさんに協力的だった訳でもない。だから鉄人家族と仲良く出来ない今の状況は仕方が無いとも言える。因果応報なのだ。

考えてみれば、鉄人は母が老齢になり一人暮らしが心配で同居を決めたのだ。母はそれに応じたのだけれども望むものではなかったのかもしれない。取りあえずこれからはこのやり方でやってみる。結果がどのようになるかは定かではないが、上手くいくことを望むだけである。
posted by masa at 22:52| Comment(0) | 日記
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。