2014年02月06日

嘘。

「小商い3」

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ある著名な作曲家が嘘をついていた。ゴーストライターがいたのだ。作曲家本人が認めているので、真実の様だ。

ファンは失望し落胆するだろうし、あるいは人によっては怒りの声を上げるかもしれない。関係者も大変である。経営的損失も大きいだろうし、信用も失う。事後処理も大変だ。冬季オリンピックにまでその影響は飛び火している。たったひとりの人間がついた「嘘」の為に。

そして結局、一番損をするのは、嘘をついた作曲家本人なのである。信用も名誉も財産も全て失う。場合によっては罰を受けるかもしれないし、弁償の責任も発生する。更に明るい未来さえも失うのである。

仏陀は、出家していない一般人でもこれだけは守る様にと五つの戒めを説かれている。その中に「うそをついてはいけない。」、「不妄語戒」、という戒めがある。仏陀は、わずかでもうそをつくなと断言された。嘘は結局、最終的には自分を傷つけることになるからだ。

我々も日頃小さな嘘を繰り返しながら生きている。しかし何げなくその場しのぎでついた嘘が、後で取り返しがつかなくなる様なことは意外に多いものだ。

人は、嘘を自分がついていることは分かっているので、小さな嘘でも相手の為についた嘘でも、何処かに良心の呵責があり、嘘をつく度にこころにわずかでも傷をつけていると思うのだ。

そんな自分を自分自身が評価できない。自分自身が自分の価値を下げていくのである。それは苦しいことだと思う。

嘘を繰り返しながら虚勢を張る人生より、ささやかでも嘘の無い人生の方がよっぽど気楽である。その為には「小欲知足」。「欲を小さくして満足を知る」ことがポイントだと思う。特に欲がなければ嘘をつく必要性も無いからである。

作曲家は、その「小欲知足」ではなかったはずだ。自分の欲の為についた嘘が、結局は自分を破壊してしまったのである。仏陀の戒めを守らなくても別段罰はない。しかし残念ながら世間からきっちり罰を与えられる様である。

一句。

立春の 温みは刹那 雲間の陽 

りっしゅんの ぬくみはせつな くもまのひ

                  鉄人
   
                      

                                    

posted by masa at 22:46| Comment(0) | 日記