2013年09月29日

スピノザ的生活。

「曼珠紗華」

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バールーフ・デ・スピノザ。17世紀に活動したオランダの哲学者である。44歳で没しているので、鉄人より随分若い時にこの世を去っている。

「デカルトの哲学原理」だとか「形而上学的思想」とか「エチカ倫理学」などの高名な著書もあるが、鉄人にはさっぱり分からない。鉄人が興味を持ったのは、スピノザの普段の生活の様子である。

スピノザのその思想哲学は後世の哲学界に多大な影響を与えたほど有名だが、彼の類い希な清廉潔白な生き方も、よく知られるところである。

彼は裕福な家庭の生まれで、世に知られる様になってからも年金を提供されたりとお金には困らなかったはずだが、生涯清貧な生き方を通しているのだ。

彼はレンズ磨きという仕事で生計を支えていた。評判の腕の良さだった様だが、賃金としてはしれている。それを細かく計算して生活費に充てていた。

そして毎日レンズ磨きの仕事が終わった後に、哲学書の執筆に取りかかっていたという。その生活振りは毎日判で押した様に変わらなかったとか。

大学教授に招聘されたりもしているがすべて断っている。自分の思索の為の自由な時間が脅かされることを懸念したためである。そんな貧しいながらも清らかで自由な生活を送って44年という短い生涯を閉じている。

この生き方を良いなと鉄人は思うのだ。レンズ磨きはルーチンではない。彼は光学も探求していた様で、自らの理論を自分でレンズを磨いて完成させることにより立証していたらしい。

人生の後半は誰にも邪魔されず(日々の生活として)、知的好奇心を満足させ、哲学の道も究め(仏教とは異なる部分もあるが共通する部分も多い様だ)、清廉潔白な生き方を貫いた。見事な生涯ではないか。

哲学も仏教もそうだが、研究の対象は自分なのである。外にそれを求める必要はない。スピノザ的生活はとは、出家者はともかく一般人の我々にはひとつの理想的生活と言えるのかもしれない。


posted by masa at 22:16| Comment(0) | 日記